学術系VTuberが凄い①

VTuberの中にもいろいろなジャンルがありますがそのひとつとして、実際に専門職についている方が自身の専門性を活かして解説したり語ったりをする学術系VTuberというジャンルがあります。 専門分野を掘り下げて解説する動画はもちろん、あまり良く知らない方に興味を持ってもらうための企画や日常にある身近な事柄と結びつけて解説する配信など内容も様々です。 この記事では、専門的な内容を扱っている学術系VTuberを数名ほどピックアップして紹介して行こうと思います。   目次 北白川かかぽ 「サイエンスコミュニケーションの可能性を広げること」が夢の学術系VTuberです。 本人の専門分野は物理学・科学技術社会論・情報学ですが、チャンネル内で「あなたの専門、素人の私に教えてください!」と題して色々な学術系VTuberを招いてそれぞれの専門分野について教わるシリーズを配信しているため、幅広い分野について学ぶことができます。   もちろんそれだけではなく、北白川かかぽさんの専門分野について深掘りした内容の講座も行っていますし、サイエンス系イベントに実際に行った際のレポなども動画として配信していますのでしっかりとした内容を学ぶことができます。 また、経済産業省の「未来の教室」が運営するオンライン図書館のSTEAMライブラリーでは「学術系VTuberと考える”未来のバーチャル社会”」という教材を公開しています。   【あなたの専門、素人の私に教えてください!】シリーズを通してどんな学術系VTuberが居るのかも知ることができるので、はじめて学術系VTuberの配信を観る方にもおすすめできる学術系VTuberです。   才媛テス子 化学に関することを解説している学術系VTuberです。 あえて専門用語をあまり使わずに簡単にわかりやすく解説していくスタイルで、化学の面白いところだけを味わえるように動画を作って配信しています。 メインとなる化学解説系動画だけでも50本あるので、それだけでも化学について学べますが、マンガやアニメに出てきた化学要素について解説する動画や他の学術系VTuberと対談する企画、化学とエンタメを融合した【学術系エンタメ企画】シリーズなどもあるので、エンターテイメントとして楽しむこともできる学術系VTuberです。   ゲストに学術系VTuberを呼んで討論したり、雑談をしたり、テーマに沿ってゲストと一緒にあれこれ考えていったりする動画も多くあるので、新たな学術系VTuberを知るきっかけにもなるかもしれません。 また、サブチャンネルではゲーム実況なども行っています。   科学なんてまったくわからない方向けに世の中の科学現象やアニメやマンガ作品に出てきた科学知識について語っていくチャンネルと銘打っているとおり、単に学ぶだけではなく、楽しみながら化学を学んでいきたい方におすすめできる学術系VTuberでしょう。   星見まどか 宇宙や天体について情報発信をしている学術系VTuberです。(本人は科学系VTuberを名乗っています) 専門の宇宙や天体に関する解説をメインに、ゲームや朗読、TRPGの配信などを行っています。   わかりやすい簡単な解説動画も多くありますが、【vs天体衝突】シリーズのように宇宙航空研究開発機構(JAXA)や国立天文台天文情報センターの方などをゲストに招いて詳しく解説していく動画もあるので、まずは簡単な解説動画を観てから興味が出てきたら少し踏み込んだ解説動画を観るといった楽しみ方もできます。 解説のわかりやすさから、一般的な学術系VTuberに比べてチャンネル登録者数の伸びがとても早いことでも話題になりました。 科学と聞いて難しそうと思ってしまう方にも興味を持ってもらいたいとのことから配信をしているので、そのようなところから配信内容にも親しみやすさが出てきて、人気がでたのかもしれません。   宇宙や天体について興味がある方におすすめできる学術系VTuberです。 また、クトゥルフ神話TRPGや宇宙要素のあるTRPGなども好きなようで、いくつかシリーズで配信を行っているのでそちらに興味がある方も観てみると良いかもしれません。   高遠頼 生命科学に関する話題を解説する現役研究者の学術系VTuberです。また、学術系VTuberユニット「まなぶい」にも参加し活躍しています。 高遠頼さんの専門である生命科学に関する解説動画の他にも、【人生を変えたBest Paper】と題して毎回変わるゲストの方に「自身の人生に最も衝撃を与えた論文」を紹介するという企画配信も行っている面白い学術系VTuberです。   また、学術系VTuberユニット「まなぶい」として経済産業省のSTAEMライブラリーで「学術系VTuberと考える”未来のバーチャル社会”」の3コマ目、「アバターを作って動かそう」を担当しています。 他にも【夏休み科学VTuber相談室】というシリーズ企画にも何度か、それぞれのテーマの専門のVTuberに質問する側として出演しました。   また、博士課程の現実がどんなものかを語るリアルな動画も公開しています。こちらはかなり生々しい現実的な話なので人によっては合わないかもしれませんが、将来研究職を目指している方にはとても参考になる動画になっています。 生命科学に興味がある方や、自分では触れる機会のない様々な論文に触れてみたい方におすすめの学術系VTuberです。   明晩あるむ 初心者~大学レベルの化学について語っていく学術系VTuberです。 化学についてまったくわからない方に向けて身近な化学を紹介する【あるむのタネ】シリーズ、高校レベルの化学を解説していく【すぽっと!化学】シリーズ、大学レベルで化学を解説していく【わかった気になる!大学化学】と段階を分けてシリーズ化しています。 そのため、まったく化学に触れたことがない方から大学レベルの化学を知りたい人まで、幅広い視聴者におすすめできる学術系VTuberです。   色々な学術系VTuberにそれぞれの専門分野を解説してもらう【夏休み科学VTuber相談室】にも何度か出演しています。 現状として科学研究費が不足しているという業界の事情から、VTuber活動を通して国民1人1人に科学に興味を持ってもらい、政府を動かし、科学研究費を増やそう!といった少し珍しい野望を持っているところも他の学術系VTuberとは一味違う面白い点ではないでしょうか。   また、ゲームの実況プレイ配信なども多く行っているのですが、学術系の動画は枠がピンク、それ以外は青と分けてあるので、学術系の動画だけを見たい人にもひと目でわかるようになっています。 雑談配信では化学に関する質問を受け付けているので、日常で気になったことや授業や業務などでわからなくて困っていることを解説してもらえるのも嬉しい点です。 また、同チャンネル内で作曲なども行っており、学術系VTuberでありながらクリエイター系VTuberでもある珍しいスタイルの学術系VTuberと言えます。   まとめ 学術系VTuberを5名ほど紹介してきました。 学術系という言葉だけを見ると難しそうなイメージを持つかも知れませんが、今回紹介したように科学にあまり触れてこなかった人に対して興味を持ってもらえるような配信をしている学術系VTuberも多く居ます。 まずは気軽に動画を見て、興味を持ったら少し掘り下げた解説動画を見ていくというような視聴方法でも楽しめますので、あまり気負わずに視聴してみてください。 新しいVTuberの楽しみ方を見つけられるかも知れません。