バ美肉系VTuberがすごい
VTuberの中には、男性が女性アバターを使って活動するバ美肉VTuberというジャンルがあります。
「バ美肉」とは「バーチャル美少女受肉」の略で、バーチャルの世界で美少女の肉体を得たという意味です。また、自身でアバターを用意する「バーチャル美少女セルフ受肉」の略である場合もあります。
「バ美肉」という言葉は、NHKやTBSなど大手メディアでも特集されたため、言葉だけは聞いたことがある人も居るのではないでしょうか。
この記事では、バ美肉VTuberとして活動している方を何名かピックアップして紹介していきたいと思います。
目次
兎鞠まり(とまりまり)
女性アバターでボイスチェンジャーを使用しているバ美肉VTuberです。
他のバ美肉VTuberや男性VTuberともよくコラボ配信をしますが、女性VTuberとの共演も多く、その際には「自分よりも女の子らしくて可愛い」と言われることがよくありました。
そのため「自分をおじさんだと思い込んでいる女児」とも言われています。
また、キャラクター設定が身長128cmにも関わらずいわゆる中の人の身長が180cm以上あるようで、3D配信中に何か物を持つと頭上に浮き上がるという、明らかに不自然な状態になることもよくありました。
ただ、ファンもそのことをいつものこととして受け入れているため、一種の定番ネタのように親しまれています。
また、イラストレーターとしての活動もしていて、自身や他のバ美肉VTuberのキャラクターデザインも手掛けていました。
兎鞠まりさんはバ美肉という言葉の語感も好きではないようで、バ美肉おじさんやバ美肉VTuberではなく「おじさん」と名乗っています。
しかし、デビューした時点ではまだ20代だったため、おじさんかどうかという点にも疑問が残ります。
男性がここまであざとく可愛くなれるのかという、バ美肉VTuberの無限の可能性を見せつけてくれるのが、兎鞠まりさんというバ美肉VTuberではないでしょうか。
ふぇありす
女性アバターを使用しつつ自力で女性声を出しているバ美肉VTuberです。
元々はオスのアキクサインコというインコでしたが、神様のいたずらで女性の姿になったという設定でやっています。
以前はYouTubeではなくニコニコ動画で活動していましたが、クラウドファンディングを利用してVTuberになりました。
また、にじさんじではありませんが、にじさんじと同じ会社が運営するにじさんじの系列グループ「にじさんじネットワーク」に半年ほど所属していました。
そのため、いまでもにじさんじ所属VTuberの企画に登場することがあります。
ふぇありすさんは、女性声を出すことがうまく女性と間違われるほどの可愛らしい声で話していますが、配信中に唐突に普通の男性の声を出すことがありました。
そのギャップでコラボ配信の相手を驚かせることも定番ネタになっていて、ふぇありすショックと呼ばれています。
その際は名前も「ゆうくん」と呼ばれてファンに親しまれています。
ふぇありすさんは女性声と男性声を使い分けて視聴者を楽しませる珍しいスタイルのバ美肉VTuberと言えるでしょう。
魔王マグロナ(まおうマグロナ)
魔王マグロナさんはバーチャルお絵かきセルフ受肉ボイスチェンジ魔王おじさんYouTuberを自称するバ美肉VTuberです。
「おじさんが自分で絵を描いて、自分で動かしたLive2Dの体に受肉して、更に自分でボイスチェンジャーを使って、自分で声を当てた地獄のようなコンテンツ」とまで言っています。
ボイスチェンジャーを使ってはいますが、少し聞いただけではわからないくらいかなり自然な声が出せているバ美肉VTuberです。
「めんどくさい女子」のような言動をすることも多いため、まわりからは本当の女子のような扱いを受けています。そのため、バ美肉おじさんのなかでも本当に性転換をしそうな人とも言われていました。
本人が隠していないので書いてしまうと、いわゆる中の人はイラストレーターのukyo_rstさんです。
以前から配信者としてお絵かき配信やゲーム配信をやっていた方が、バ美肉VTuberになったパターンの1人です。
また、魔王マグロナさんは自分で絵を描くことができ、機材を弄ることもでき、配信を盛り上げるために自作アプリを作ることもできるなど、かなりの技術力を持っています。
2022年には新たなモデルを披露するなど、これからの活躍にも期待できるバ美肉VTuberです。
竹花ノート/Lily(たけはなノート/Liliy)
竹花ノートさんはボイスチェンジャーありの女性声とボイスチェンジャーなしの男性声を両方使いわけて配信しているバ美肉VTuberです。
本業はイラストレーター・キャラクターデザイナーで、名前もそのまま「竹花ノート」として活動しています。
そのため、本業に関する話をするときは、イラストレーターとしての竹花ノートさんらしさを多めに出していたのではないでしょうか。
ライトノベルの挿絵やスマートフォン向けゲームのイラストでも多くの実績があり、竹花ノートさんがデザインしたVTuberは20人を超えるほどです。
2021年に、それまで使っていた女性アバターでの活動と竹花ノートとしての活動を分離しました。
その結果、猫耳の女性アバターを使っているときはLilyという別の人格扱いになっています。
ただし、海外のbilibiliで配信する際は分離をする前の設定のままという、少々複雑な状態になっています。
本業での活動とVTuberとしての配信活動を組み合わせている方も多いバ美肉VTuber業界では、イラストレーターとしての人格とVTuberとしての人格を活動途中で分離した珍しいケースと言えるでしょう。
変わったことをする方が多いバ美肉VTuberの中でも、かなり珍しいケースなため紹介させていただきました。
伊東ライフ(いとうライフ)
伊東ライフさんは男性声のままで女性アバターを使っているパターンのバ美肉VTuberです。
ボイスチェンジャーで女性声を作る練習をしたこともありましたが、自分には向かないとして男性声そのままでいくことになったというエピソードもあります。
本業はイラストレーター・キャラクターデザイナーで、同人漫画家としても活躍しています。
また、ゲーム製作会社で原画家をしていた過去もありました。
絵が描けるVTuberを名乗っている通り、伊東ライフさんはクリエイター系VTuberとも言えるでしょう。
元々はにじさんじ所属の女性VTuberのデザインを手掛けたのがきっかけで、自らの理想の姿を描いて自分もVTuberになりたいという経緯からバ美肉VTuberになりました。
VTuber界での交友関係も広く、主に成人向けコンテンツに理解のある女性VTuberたちと一緒にコラボ配信をしています。
2021年には過去の同人作品の全集を発売し、同人活動よりもVTuberとしての活動を優先すると宣言しているので、これからの活躍も楽しみなバ美肉VTuberです。
まとめ
今回は5名ほどピックアップして紹介してきましたが、VTuberの世界にはまだまだ多くのバ美肉VTuberが居ます。
バ美肉VTuberは、数あるVTuberジャンルの中でもひとつの大きなジャンルとして確立しているほどなので、自身の目と耳で触れてみることをおすすめします。
最後に、バ美肉界でいちばん有名な方が紹介されていないことを不思議に思った方もいるかもしれません。
初期のVTuber界を切り開いたVTuber四天王でもありバ美肉VTuberでもある「バーチャルのじゃロリ狐娘(元)YouTuberおじさん」ですが、2018年のVTuber引退を経て2021年より配信活動を再開しています。しかし、当人は引退時に「VTuber」という言葉を使うことを否定していますし、復活後も使っていないのでこの記事ではあえて取り上げませんでした。