学術系VTuberとは?どんな活動をしているか紹介!
VTuberの中には、学術系VTuberと呼ばれるVTuberたちがいます。
単に学術系VTuberと聞くと何か難しいことをしているような印象があるかもしれませんが、実際に配信を見てみると「どうやって面白く伝えるか」を工夫して面白い企画を配信している方も多くいます。
この記事では
学術系VTuberとはどんな人達か
どんな実績があるのか
どんな分野の学術系VTuberがいるのか
といった内容を簡単に解説して行きますので、ぜひ学術系Vtuberを見てみてください。
目次
学術系VTuberとはどのようなものか
学術系VTuberを簡潔に説明すると、特定の専門分野の知識がある人がその知識を活かして専門家として活動するVTuberのことです。
YouTube以外でも使われている言葉では「特化勢」がだいたい同じ意味になります。
近年のVTuberで主流となっているゲーム配信や歌配信、ただの雑談配信をメインコンテンツとせず、講座などで専門知識を提供したり、何かをする企画に自身の専門知識を盛り込んで独自企画として配信したりしています。
学術系Vtuberが持っている知識はかなりのもので、いわゆる「中の人」が本物の研究者だったり博士号を持っている人だったりすることすらあります。
また、実務でその分野に関わっているVTuberの配信では、教科書的な知識だけでなく「実務に必要な知識や経験」を学べます。
配信内容も、その分野に興味がある人がさらに学ぶための動画もあれば、まったく興味のない人に対してその分野に興味を持ってもらうための動画もあります。そのため、勉強をすることが好きではない人でも楽しく見られる学術系VTuberの動画もあるので、一度は見てみて欲しいところです。
学術系VTuberの実績の紹介
学術系VTuberと言われても、その活動がどれほどのものか想像がつかない人も多いと思います。
中には「ちょっと知識をかじっただけの人がそれっぽくやってるんでしょ?」と思う人もいるかもしれません。
ですが、学術系VTuberの中にはしっかりとした実績がある人も多いので少しだけ紹介していきます。
経済産業省のSTEAMライブラリーに教材として収録されている
なんと、学術系VTuberたちで作成している動画が経済産業省のSTEAMライブラリーで教材化しています。
STEAMライブラリーは、経済産業省の「未来の教室」というプロジェクトが開発しているデジタルライブラリです。
社会的・学問的なテーマを扱う動画を小中高生の学習に使えるようなものにし、公開しているもの。
学術系VTuberで構成されたVTuberユニットの「まなぶい」と株式会社うちゅうが共同開発した『学術系VTuberと考える“未来のバーチャル社会”』という内容の動画が、そのSTEAMライブラリーに載っています。
教材の内容は、VRやARといった新しいバーチャル技術と、その技術がもたらすこれからの社会について。
実際の教材は以下の7つとなっています。
- 現代のバーチャル技術
- 未来の技術を考える
- アバターを作って動かそう
- 物理エンジンに触れてみよう
- バーチャル社会に潜むリスク
- バーチャル世界と多様性
- 未来のバーチャル社会を考えよう
現在のバーチャル技術の解説から始まり、未来の技術がどうなるかを語り、バーチャル技術がもたらした社会がどうなっているかを語ってから、最後に未来のバーチャル社会について考えさせるという構成です。
教材として使うためにきちんと順序立てて解説しつつ体験させ、最後には考えさせる構成にしているあたりは、さすが学術系VTuberといったところでしょうか。
VR空間で学会を行う「バーチャル学会」に参加
学術発表や議論、異なった分野との交流や文化の発信まで、VR空間の中でやってしまおうという企画が「バーチャル学会」です。
「バーチャル学会2022」は2022年の12月17日と18日に開催されました。
実際にどのような感じで行っているかは「バーチャル学会2022」の事前説明会動画を見てもらった方がわかりやすいと思います。
実際に一覧を見てもらえればわかると思いますが、発表者には大学や研究機関に所属する方々が多く参加しています。誰でも知っている大学の名前で言えば、東工大や早稲田慶応など。もちろんわかる人にはわかるその分野に強い大学も参加しています。
扱われているテーマも、メタバースやVRなどのバーチャルに関するものから「日本における木材価格の高騰と今後の課題」「横断歩道における歩行者対向流の組合せ論的考察」などバーチャルにあまり関係ないものまで様々な研究について発表されています。
このバーチャル学会に、何名もの学術系VTuberが参加して口頭発表やポスター発表をしました。
一例を挙げると、がくまるいさんによる「人々が文系と理系を分ける基準は何か ―学問史・教育史からの考察」や鈴懸リノアさんによる「HMDとVRコンテンツの利用と肌悩みに関する意識調査」、バーチャル美少女ねむさんと、Liudmila Bredikhinaさんによる「メタバースでのハラスメント」などなど。
他にも何人もの学術系VTuberが様々な発表を行っています。
実際の様子も公式動画としてアップロードされているので、興味がある方は見てみると良いでしょう。
学術系VTuberはどんな分野で活躍しているのか
学術系VTuberは、様々な分野に特化していて扱う分野は本当にたくさんあります。
そんな学術系VTuberが、いまどんな分野で活躍しているのか、一部だけですが紹介していこうと思います。
明確な定義は特にないため、ある程度ざっくりとしたまとめ方になってしまいますがご了承ください。
サイエンス系の学術系VTuber
いわゆる科学を扱うVTuberです。
例えば化学や物理学、情報学、生命科学などなど。
配信のスタイルも様々で、その分野に興味を持ってもらうことを目的としていて小中学生でも見られるような企画配信をする方もいますし、高校レベルや大学レベル、またはその上まで専門的な知識を扱っている学術系VTuberもいます。
そのため、これまで科学にあまり興味をもってこなかった方でも見られますし、元々興味があってある程度は知っている方がもっと学ぶために見ることもできます。
以前に「学術系VTuberがすごい①」と題して何名か紹介しているで、ぜひ見てみてください。
法律系の学術系VTuber
法律に関することを扱う学術系VTuberです。
現役の弁護士がVTuberとして配信をしているパターンだけでなく「弁護士ではない法律オタク」として活躍するといったパターンの学術系VTuberもいたりします。
また、実際に起こった事件を犯罪学の観点から考察・解説をする犯罪学教室のかなえ先生のように、少し変わった視点から扱っている方もいます。
以前に「学術系VTuberがすごい②」という記事の方で何名か紹介しているので、興味のわいた方はぜひ見てみてください。
心理学系の学術系VTuber
心理学に関する内容を発信している学術系VTuberも何人もいます。
純粋に心理学について学ぶような配信もありますし、人間関係や恋愛関係に役立つような心理学を使ったテクニックの紹介をしている配信などもあるので、知識を得るだけでなく実生活に役立てることも可能です。
双方向コミュニケーションの可能なVTuberという仕組みを活かして、実際に視聴者にカウンセリングを行っている心理学系のVTuberも居るので、興味のある方は見てみると良いでしょう。
プログラミング系の学術系VTuber
プログラミング知識の講座や、実際のプログラミングについて解説している学術系VTuberも多く居ます。
プログラミングを1から解説している動画もあれば、実際にプログラミングをしているところを解説しながら配信している方までいます。
また、実務でプログラミングをしている人にしかわからないような実務に関することを扱っている人もいるので、プログラミングを仕事にしたい人は見てみると良いかもしれません。
以前に「学術系VTuberがすごい③」の方で5名ほど紹介していますので、興味のある方は見てみてください。
まとめ
これまで解説してきた内容で、学術系VTuberの専門性の高さを理解してもらえたかと思います。
また、専門的な知識を解説するためではなく、自分の専門分野に興味を持ってもらうためにこれまで興味がなかった人に向けての配信をしている学術系VTuberも活躍しています。
そのため、これまで科学やプログラミングなどの専門的なことに興味がなかった人でも、実際に見てみると楽しめる動画がたくさんありますので、一度は見てみることをおすすめします。
今回紹介しきれなかった学術系VTuberもたくさんいますので、探してみると面白いと思えるVTuberに出会えるかもしれません。