最近のVTuber事情

最近はYouTube以外のメディアでも活躍していて何かと話題のVtuberですが、聞いたことはあるが実際には見たことがないなんて方や、少し見たことはあるけどどんなグループがあるのかは知らないなんて方も少なくないでしょう。
当然どんなグループがあって、どんな企業が運営しているかなんて知らない方も多いと思います。
そんな方に向けて、最近のVtuber事情をいくつかの大手グループをピックアップして紹介していきます。

 

目次

ホロライブ

女性Vtuberが数多く所属しているVTuber業界最大手のグループです。
所属している人数は海外も含めて50人程度ですが、その多くが100万人以上の登録者を持っていて精鋭揃いのグループと言えます。
また、女性Vtuberしかいないことも大きな特徴であり、ホロライブプロダクションに所属する女性Vtuber同士でのコラボ配信も多く、ファンからも好評を得ています。

 

スーパーチャット(投げ銭)の総額が大きいことでも有名で、Vtuberの中でのランキングはもちろんのこと、国内や海外のYoutuberも含めたランキングでも上位を占めたことが大きな話題になっていました。
運営をしているのはカバー株式会社。ホロライブを運営しているイメージを一言で伝えるならVtuberのアイドル事務所でしょう。所属している人気Vtuberのチャンネル登録者の内訳で男性が90%を超えていることもあります。
所属しているVtuberが芸人のようなリアクション芸をすることもありますが、基本的にはアイドル路線なことと海外を視野に入れていることから、音楽や映像にもかなり力を入れていて、3D技術を駆使した映像はライブイベントでも好評です。

 

所属Vtuberを題材にしたアニメーションや歌っている音楽のミュージックビデオも技術と資金が注ぎ込まれているのがひと目でわかるほどの高いクオリティになっているので、一見の価値ありでしょう。
アイドルのような女性Vtuberが高い技術力の3Dモデルで動く姿を見たいなら、ホロライブを見ると良いでしょう。

にじさんじ

所属しているVtuberの数の多さと個性の豊かさがトップクラスのグループです。日本国内だけでも100人を超えていて、海外で活躍するVtuberも含めると200人を超える多さとなっています。
設立当初は独自のアプリを利用してライバーが配信できるサービスを作ることを目的としていて、初期の配信者たちもアプリのテスター兼広報担当として参加していました。
しかし、アプリの制作が難航したことと、Youtubeを始めとした既存の他のプラットフォームで人気が出たことが相まって今の「バーチャルライバーグループの運営をするプロジェクト」のような形になったという特殊な経緯を持っています。

 

運営しているのはANYCOLOR株式会社(旧社名:いちから株式会社)で、Vtuber業界の中では古くから活動しているところです。
最近は男性のVtuberに力を入れていて、人気ランキングでは男性Vtuberが上位を占めるほど。
「にじさんじフェス」と題されたVtuberの学園祭をテーマにしたイベントなども行っていて、会場には女性ファンも多く駆けつけていました。また、テレビ番組への出演やライブイベントも盛んに行われています。

 

CDや缶バッジ、アクリルスタンドなど定番のグッズ販売のほか、所属するVtuberが特定のコンセプトのもと録音したボイスの販売も人気商品のひとつです。
最近の出来事では、お嬢様口調なのにお嬢様ではないというコンセプトの壱百満天原サロメさんが初配信から14日で登録者100万人を突破し、Vtuber業界での最速記録を出したことで話題になっていたのを目にした方も多いと思います。
個性的なVtuberを数多く抱えているので、見ていて飽きないグループと言えるでしょう。

.LIVE

.LIVEは2017年から活動しているVtuberグループです。正確にはグループ名ではなく、.LIVEに所属している配信者の総称として使われています。
メンバーは11人程度と所属しているVTuberの数は少ないですが、Vtuberがまだ馴染みのないものだったころから配信をしていて「Vtuber四天王」とも呼ばれている電脳少女シロさん、「世界初の男性バーチャルYouTuber」を「自称」する馬のマスクを被ったVtuberのばあちゃるさんなど古くからVtuberを見ている方には馴染みのあるVtuberが所属していることで有名です。

 

運営しているのはWeb開発やアプリ開発を主に行っている株式会社アップランドです。世間ではまだVTuberがあまり浸透していなかった2018年ごろから.LIVEの看板Vtuberがテレビ番組にレギュラーとして出演していたこともあり、いまのVtuber人気を作り上げた企業のひとつと言っても過言ではないでしょう。

 

最近はあまり目立ったニュースもなく、黎明期を支えていたVtuberたちというイメージも強いですが、当時のグループを解散して残ったメンバーに新たなメンバーを加え、新しい.LIVEとして最近でもしっかり活躍しています。
2022年にはそれまでにはなかった所属事務所全体でのイベントも開催されました。
.LIVEにはクリエイターのような一面を持っているVtuberも多いため、一度ハマったファンには根強い人気のあるVtuberグループと言えるでしょう。

774inc.

有閑喫茶あにまーれやハニーストラップをはじめとした5つのグループと数名のソロタレントの総称が774inc.です。所属するVtuberは30人程度。実際にファンが呼ぶ場合はそれぞれのグループ名で呼ぶケースが多いかもしれません。
全体の特徴としては、オンラインではないイベントを積極的に行っているところです。
今ではあまり珍しくありませんが、設立時からそれぞれのグループが別々のコンセプトを持って運営されてきたことも特徴のひとつでしょう。

 

運営しているのは774株式会社(通称774inc.)です。
これまでの経緯が意外と複雑で、最初は前述のにじさんじが技術協力をするVTuberグループとして有閑喫茶あにまーれや「ハニーストラップがデビューをしました。そこから一時は「upd8」というVTuber支援プロジェクトに参加するのですが、「upd8」のプロジェクトが終了となってしまったので、その間に設立された774inc.に統合され今のかたちになりました。
経緯は複雑なものの、大きな炎上騒ぎもなく安定して運営できているのはVtuberを運営する会社にしては珍しいところでしょう。

 

歌だけでなくトークイベントやパーティイベントなど、オンラインではないイベントでファンと一緒に楽しめるような企画が得意なところです。
最近は一部の所属Vtuberがグループを脱退し、所属事務所はそのままにソロタレントとして活動することになったりもしているので、新たな774inc.のかたちが見られるかもしれません。

その他の企業所属のVTuberグループ

これまで紹介した大手の他にも、企業が運営しているVTuberグループはたくさんあります。
すべて紹介するのは不可能なくらい数多くあるので、その中でも最近勢いがあるところをいくつか挙げていきます。

・アイドル事務所であるディアステージに所属しスクウェア・エニックスがプロデュースをしているGEMS COMPANY

・最近話題のEsportsに特化していて、ゲームのイベントでも実績を残しているぶいすぽっ!

・漫画家の佃煮のりおさんがプロデュースし、その知人やその紹介を受けた人だけが所属しているのりプロ

などなど、一口にVTuberグループと言っても様々な背景を持ったグループが活動しています。
現在はホロライブとにじさんじの2つが有名ですが、他の企業も様々な工夫をして所属しているVtuberグループをプロデュースしているので、これからの活躍が見逃せません。

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