【世界初】「Vhigh!」所属VTuberのLoRAファイルを無料配布!AIでファンアートの活性化を
「Vhigh!」に所属するVTuber、真夜ヰなちさんと妙凛あいふぃさんのLoRAファイルの無料配布が開始されました。
VTuberを運営している公式から所属するVTuberタレントのLoRAファイルが配布されるのは世界初の試みとなっています。
この記事では、「Vhigh!」による所属VTuberタレントのLoRAファイル無料配布の概要や、LoRAファイルとは何をするものなのか?使うと何ができるのか?など、「Vhigh!」とはどんなVTuberプロジェクトなのかを簡単に説明していこうと思います。参考になれば幸いです。
目次
「Vhigh!」所属タレントの「LoRAファイル」の無料配布の概要
Web3×VTuberプロジェクトの「Vhigh!」は、3月24日より所属するタレントの「真夜ヰなち」と「妙凛あいふぃ」のLoRAファイルの無料配布を開始しました。VTuberタレントのLoRAファイルの無料配布は世界初となっています。
LoRAファイルはAIによってファンアートやイラストを制作する際に利用するもので、AI技術を活用したファンアートを活性化させることを目的としてLoRAファイルの配布をしています。
配布場所は下記の通り。
「真夜ヰなち」のLoRAファイル:https://vhigh.booth.pm/items/4622045
「妙凛あいふぃ」LoRAファイル:https://vhigh.booth.pm/items/4622075
LoRAファイルとは?何に使うものなのか簡単に紹介
LoRAは「Low-Rank Adaptation」を略した言葉で、追加学習の手法の1つです。できるだけ品質を下げずに時間やメモリなどを抑えて利用できることが特徴となっています。
厳密に説明すると長くなってしまうため一言で表すと、特定のキャラクターや物の特徴を学習させる追加学習データがLoRAファイルです。
画像生成AIで狙った通りに特定のキャラクターを出力するためには、そのキャラクターの特徴を画像生成AIに入力する必要があります。いわゆる「呪文」と呼ばれる「生成したいキャラクターに沿ったキーワード」を入れて何十回何百回と画像を生成し、イメージに合った画像が出力されるまで繰り返す作業は時間も手間もかかる作業でした。
今回配布されたLoRAファイルを使って学習させることで、真夜ヰなちさんや妙凛あいふぃさんの特徴を掴んだ画像を簡単に生成することが可能になります。そのため、これまでより手軽にAIでファンアートが作れるようになると期待されています。
「Stable diffusion」という画像生成AIを使うことを想定されており、「Vhigh!」のチャンネル内でも「Stable diffusion」の使い方の講座動画が配信されているので、気になった方は見てみてください。LoRAファイルを配布したことから、LoRAファイルの使い方を実際に解説する動画がこれから作られる可能性もあると思います。
「Stable diffusion」の解説をしている動画はこちら:https://www.youtube.com/live/7_MNAqjeess?feature=share
LoRAファイルが配布されるVTuberの紹介
今回LoRAファイルが配布された2名のVTuberについて簡単に紹介していきます。
両名は、350人以上応募の公開オーディションを勝ち抜いてデビューしたVTuberです。
真夜ヰなち(まよい なち)の紹介
真夜ヰなちさんは、3月5日に配信デビューをした「Vhigh!」所属のVTuberです。アバターデザインは多雨雪さえま氏。
公式プロフィールでは「お酒とギャンブルとレトロゲームが好きなインキャ」のとなっており、実際の配信でも初心者向けのポーカー講座やカジノゲーム配信などをしています。そのほかは、歌枠や雑談枠、VTuberには定番の「ARK」や壺おじの名前でおなじみの「Getting Over It」の実況プレイなど。
初配信の様子はこちらから。
https://www.youtube.com/watch?v=NW5oK4EXA1A
その他アカウントは以下の通り。
YouTubeチャンネル : https://www.youtube.com/@mayoinachi
Twitterアカウント: https://twitter.com/MAYOINACHI
TikTokアカウント: https://www.tiktok.com/@mayoinachi
妙凛あいふぃ(みょうりんあいふぃ)の紹介
妙凛あいふぃさんは、3月7日に配信デビューをした「Vhigh!」所属のVTuberです。アバターデザインは多雨雪さえま氏。
配信は基本的に雑談配信が多く、そのほかでは野球を観る配信や「Getting Over It」をプレイしている耐久配信など。WBCだけでなく選抜高等学校野球大会を観る配信までしているので、これからも野球系の配信が行われると思われます。
初配信の様子はこちらから。
https://www.youtube.com/watch?v=2N0LRPyi-Cg
その他アカウントは以下の通り。
YouTubeチャンネル: https://www.youtube.com/@MYORINI-FY
Twitterアカウント: https://twitter.com/MYORIN_IFY
TikTokアカウント: https://www.tiktok.com/@ify_myorin
「Vhigh!」の概要
「Vhigh!」は、シンガポールに本社を置くHIGHBALL PTE. LTD.が展開するWeb3×VTuberプロジェクトです。「クリエイターとファンが一緒になってバーチャルタレントを作る」と掲げていることが特徴のVTuberプロジェクトとなっています。2023年3月時点では2名がVTuberとしてデビューしており、4月6日には宵街まはろさんがデビューする予定です。
にじさんじを運営するANYCOLOR株式会社でCOOを務めていた岩永太貴氏が立ち上げに関わっていることからVTuberファンからも注目されているプロジェクトと言えるでしょう。
同プロジェクトは「VTuberの活動を中央集権型から分散型に変革することで、VTuberがより自由で個性を感じられるインフラを構築する」ことを目指しています。また、メタバースにも力を入れており、メタバース時代に必要な高品質なアバターとコミュニティを提供しつつ「Vhigh!」から多くのVTuberを生み出すことを目標として活動しています。
今回のLoRAファイルの配布というこれまでになかった試みのように、AIによる革命でファンの創造を加速させ、VTuber業界全体を盛り上げていくことも目指しているプロジェクトが「Vhigh!」です。
HIGHBALL PTE. LTD.のチャンネル内の解説動画では、NFTやトークンを活用して分散的なVTuberの事務所を作る目的で立ち上げたことや、元々は「アニメ絵のNFTが売れるブームが来ていた」ところにブロックチェーンのエンジニアが揃ったため始めたプロジェクトということも語っています。「Vhigh!」がそうしていくと断言はしていませんが、その動画の中でIEO(Initial Exchange Offeringの略で暗号資産交換所を通して資金調達をする方法の1つ。厳密には違う点がありますが、この場合では新規上場株式のIPOの暗号資産版のようなものとして挙げています)の話も出ており、古くから応援していたファンや一緒に活動したクリエイターなどにトークンを分配し、運営だけでなく共に盛り上げてきたファンも一緒に稼げる世界もあり得ると語っていました。
「Vhigh!」公式チャンネルの「今後のVhigh!のAIの付き合い方について」という動画の中では「タレントやVhigh!を最大化できるのであれば何だって活用してもらいたい」といった内容のことも語っており、LoRAファイルの配布だけではなくファンがファンアートなどを作るために有益な物をこれからも提供する方針で運営していくと思われます。
「Vhigh!」の公式は以下の通り。
「Vhigh!」公式サイト:https://vhigh.tokyo/
「Vhigh! 」公式Twitterアカウント:https://twitter.com/VhighOfficial
「Vhigh! 」公式YouTubeチャンネル : https://www.youtube.com/channel/UCsgMQWrhT6UP16ZP5uhE6Ow
まとめ
この記事では、LoRAファイルの無料配布の概要や、LoRAファイルと何をするものなのか?使うとどうなるのかや、「Vhigh!」とはどんなVTuberプロジェクトなのかを簡単に紹介してきました。
今回のLoRAファイルの配布によって、画像生成AIによるファンアートが増えていくと思われますし、実際に配布されたLoRAファイルを利用して生成されたファンアートをTwitterで公開している方もすでに出てきています。また、この件を受けて自身のLoRAファイルを配布することに興味をもったVTuberの方もTwitter上で見受けられました。
LoRAファイルを使用したファンアートが多く投稿されるようになれば、さらに注目度は高まっていくことでしょう。
今回のLoRAファイル配布に限らず、暗号資産やNFT、ブロックチェーンを始めとした「Web3」と「VTuber」をかけ合わせたVTuberプロジェクトの「Vhigh!」は、VTuberとWeb3に興味のある人なら見ておくべきプロジェクトと言えるのではないでしょうか。
「Vhigh!」がこれからのVTuber業界にどんな変革をもたらしていくのか、VTuberファンとしては目が離せないこととなるでしょう。